高配当7%につられてJTを買ってはいけないのか?

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妻みさえ
妻みさえ

ちょっと、あんたこれ見てみ。こんな記事が出てるで。利回り7%の「JT株」を買う投資家が見落としているかもしれないリスク

あんた、JTの株持ってるんやろ?大丈夫か?

夫ひろと
夫ひろと

ほー、それは気になるね。読んでみた?

妻みさえ
妻みさえ

あんたが読んで教えてーな。株を持ってるのは自分やろ。

JT株の購入を検討している人にとっては気になるタイトルですね。

というわけで、この記事を読んだまとめと、私なりの解釈を書いてみたいと思います。

記事の要約

この記事の内容をざっくりまとめるとこのようになります。

JTの配当利回りが直近で7%を超えた(つまり株価が下がった)。JT株の利回りは2018年以来一貫して上がり続けている(つまり株価が下がりつつけている)。株価は直近1年で22%も下落した。

配当増加による利回り上昇は健全だが、単に株価の下落による利回りの上昇は、将来的には収益の悪化や減配といったリスクをはらんでいる。

なぜ株価が上がらないかというと、機関投資家の銘柄選別基準に「環境・社会・企業統治・持続的成長」という尺度を導入しているからだ。「たばこ会社」であるJTはこの基準に適合しないため、購入対象から外されている。

今後JTが医療事業への注力など新規ビジネスの創出ができれば、サイド注目を集められる可能性はある。
というわけで、特にリスク一辺倒、という書き方ではありませんね。
また問題にしているのは主に株価が上がらない、ということで、JTの財務体質や収益構造について深く分析して危ない、と言っているわけではなさそうです。
そこで私なりにもう少し詳しくJTの売上推移や財務内容を見てみたいと思います。

JTの売上利益の推移はどうか

2019年度以前の直近5年の売上高と利益の推移をグラフにしてみました。

喫煙者への風当たりが強まる中、売上高はほぼ一定額を維持しています。海外メーカーの買収などの影響も大きいと思いますが、海外でもおおむねシェア20%以上のシェアを確保しているので、売上面からは買収は成功していると言っていいと思います。

また、2020年度の業績予想を見合わせる会社がほとんどであるなか、JTは2020年12月期の業績予想を発表しています。2020年4月の発表なのでコロナウイルス影響もある程度は想定したものと考えられますが、売上が大幅減とはなっていません。

オレンジ色の線は営業利益率を表していて、確かにこれは減少傾向にあります。しかし、減少してもまだ20%を上回る営業利益率を記録しており、これは相当高いレベルだと言えます。

例えば、日本ではだれもが認める優良企業のトヨタ自動車の営業利益率は、10%前後で推移しています。通信会社大手3社のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの営業利益率が20%前後です。

JTの配当実績推移はどうか

記事では「配当利回りの上昇は株価下落によるもの」という論調でしたが、配当金自体はどのようになっているかを見てみます。

これを見ると、配当もここ5年間は増加傾向にあります。
また2020年12月期の配当予想も前期並みと公表しています。
したがって配当利回りの増加は単純に株価の下落だけによるものだとは言えないと思います。

ただ、気になる点もあります。

配当性向が2019年度実績で77.79%、2020年度予想では89.6%となっています。
つまり利益のうちほとんどを配当で還元してしまっているということです。
なので利益の拡大がなければ、今後のさらなる増配の余地は少ないということです。

また利益のほとんどを株主への還元に使ったということは、新規事業や買収のためにはお金を使わなかったとも言えます。それが長期的にいいのかどうかは、現時点では何とも言えません。

JTの財務内容はどうか

貸借対照表の数字から財務健全性を見てみます。

自己資本比率は52%です。私の健全性の目安は75%ですが、52%でも低いわけではありません。

これまでの利益の集積である利益剰余金も53%ですので悪い数字ではありません。

有利子負債は21%で、これも一般的に問題ないレベルです。

つまりここからみられる数字に大きなリスクは感じられません。

<おまけ>JTの株主優待

ちなみにJT株を保有すると年に1回株主優待の商品が送られます。=>JTの株主優待

直近では年2回の優待が年1回に減るという改悪がありましたが、この配当の高さに加えて株主優待があるということがお得感を感じさせます。

優待の内容は自社製品なので、金券やカタログギフトのように簡単に廃止されにくいという期待もできます。

自社製品と言ってもたばこではなくて、食品事業で扱っている製品で、インスタント食品がメインです。

  • 100株以上 200株未満保有の株主様 : 2,500円相当
  • 200株以上 1,000株未満保有の株主様 : 4,500円相当
  • 1,000株以上 2,000株未満保有の株主様 : 7,000円相当
  • 2,000株以上保有の株主様 : 13,500円相当

結論

高配当だけにつられて株の銘柄や投資信託の商品を選ぶべきではないという意見には賛成です。

しかしこのJT株については、まだその事業モデルや内容が危ないというレベルではないと考えます。

ただ、たばこメーカーという、支持されにくい要素を持った会社であるのは事実なので、今後の業態転換がどのように進んでいくか、スモーカーへの規制がどのように進展するか、ということにはアンテナをはり、売り上げや利益率の変化を見ていく必要はあると思います。

現時点では、投資可能金額の20%ぐらいならJTに投資してもよい、というのが私の結論です。

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